Carry-In-Project Tottori

報告会終わりました

「搬入プロジェクト#11 鳥取計画」の報告会@武蔵小山STUDIO4 無事終わりました。 ご参加の皆様ならびに会場提供して頂いたSTUDIO4に改めて御礼申し上げます。ありがとうございました。 議論を追ったツイート、フェイスブックでのレポートもまとめてあるので、興味在る方はこちらを御覧ください。 http://togetter.com/li/474365?f=tgtn http://www.facebook.com/events/515685881803589/521683114537199/?ref=notif&notif_t=like ◆ 終わってみての感想だが、「なぜ偽祭なのか」という問いに上手く答えられなかったような気がする。 搬入プロジェクトはそのまんま新しい祭りだといっても良いし、あるいは過去に似たようなものがあったのだからそれを引き継いでいるのだと強弁してもいい。なのになぜことさらそのマガイモノ性をアピールせねばならないのか。 これはまるっきり自分の想像でしかないが、いま伝統的だったり正当性があると思われているものの起源なんて、たいていマガイモノだったんじゃないかと思っている。マガイモノとして始まるうちに、もしくはマガイモノであることを隠蔽しようとするうちにある種のオーガナイザー的人物が正当性を付与したんじゃないかと。アーティストではなくオーガナイザーがね。そしてそれはまるっきり悪いことでもない。そうすることで我々は社会を組織してきたのだから。 ゆくゆくは、そういうイメージをもう少し整理した言葉、表現で伝えられたら良い。  

March 20, 2013 · Leave a comment

報告会に向けて補助線を引いてみる

「絵画の準備を!」の第一章(純粋視覚の不可能性)を再読したら 最近考えてたことがちょい整理できた気がするのでまとめとく。 報告会の補助線になれば幸いです。 報告会(3/19火曜 19:30~ / 武蔵小山STUDIO4にて)についてはコチラ http://www.facebook.com/events/515685881803589/?ref=22 http://wp.me/p34Udg-5k __________________________________________________ 松浦__いつもいうことですが、理論を組み立てていくとき、一見したところ、二面展開のように見えかねない作業が必要になってしまう。一方で受動性を受け入れようとするのだけれども、一方で自然性を否認しなければならないというように。 岡崎__自然性といわれるものも、受動性とはぜんぜん違う。自然性なんてものはたかが観念なんだから。受動性というのは自分の嫌なものでも受け入れなければならないということなんだな。ときにはむしろ自分が不自然だと思うことを強制されて……しかし、これを積極的に超克してしまうのが受動性だったりする。 松浦__はっきりいえば、芸術それ自体が自然性ではないからね。 __________________________________________________ 岡崎__受苦性ということでいうと、たとえば鶴見俊輔の『限界芸術論』がありますね。大衆芸術と純粋芸術の両方に対して批判的に、限界芸術いうカテゴリーを掲げるわけです。彼の区分に従うと大衆芸術というのは、基本的にメディアによって操作されたもので、中央集権的に組織された、グリンバーグ的ないい方でいえばキッチュのようなものです。商品として流通しうる、大衆の上から組織されたものであって、下からきたものではない。たとえば、ほとんどの盆踊りが同じリズムを持っていたり、歌詞の内容が同じであったりするように、同じパターン上での他の大衆芸術との記号的差異が重要になってくる……お土産であるとかね。 一方、純粋芸術は、閉じた目利き、アカデミズムのサークルのなかに受け入れられることだけを目的化しているところがある。グリンバーグの『アバンギャルドとキッチュ』でいわれているキッチュとアカデミズムへの批判とも非常に似ているわけです。あるいは岡本太郎がモダニズムと大衆芸術の両方を批判するのとも似ている。 ※ 鳥取で人気だった土産物。けっきょく自分もこれを買った。いまどき土産などどこにいっても同じような菓子しか置いてないし、というかネット通販含め流通が高度に発達したせいで名産品はどこにいても手に入ってしまう。ゆえに旅の記念を土産品に求めるならば、中身ではなくパッケージに頼るしかないのだ。これは一体どういうことだろう。結局のところ、旅行者―非旅行者相互に理解しうる記号に証拠を求める限りこの状態から脱することは難しい。 ※ ところで土産というのはツイッター上に溢れかえる「感想」にも似ている。ここでも重要なのは記号的に作用する言葉だ。個人的にすぎる体験記は理解されにくく、「あらすじ」「演出手法」「演技の巧拙」など、未体験者でも想像しうるタームに触れつつ扇情的に振る舞うほうが効果としては高い。このような「感想家」並びにその言葉を消費するだけで満足してしまう向きに抗うため、ひどく単純な言葉でしか形容できない演目を、と思ったのも「搬入プロジェクト」や「百人斬り」を考案したきっかけのひとつである。 「アレ観に行ったんだね、どうだった?」「大きなもの運んでた。面白かった」「何が面白いの、それ」「大きなもの運んでるところ」「?」というやり取りを想像しつつ。 __________________________________________________ 岡崎__例えば「鼻唄」というものがある。鼻唄を歌っているときというのは、人に聴かせるために歌っているのでも何でもない、まったく自然発生的に出てくる。鼻唄を歌うために鼻唄を歌っている。上手い/下手、質が高い/低いというヒエラルキーもなく、いかなる社会的関係も反映していない。そのようなものが「限界芸術」だと。 最終的に鶴見さんが一番可能性を観ているのは宮沢賢治だと思います。賢治の「デクノボー」とか「白象」の例が出てくるんですね。つまり自分のしていることを何であるのか知らない、社会的にどういう意味を持つのか考えることもなく、それを楽しんでいる(中略)そういう人たちを理解する代弁者になるという位置を自らに与えるわけですね。これは柳宗悦が民芸運動のなかで見出した、ひたすら凡夫である無名の工人たちというモデルとも通底するものだと思います。 __________________________________________________ 搬入プロジェクトについて自分が問題に思ってることのほとんどがこの議論に集約されている。先ず第一に、工事現場の労働者を「パフォーマー」として駆り出し、衆目に晒したこと。次に、(労働者による上演スタイルを一旦止めて)一般参加者向けに開かれたワークショップを催し、コレを通じて上演プロセスを共有していくこと。それぞれ違ったスタイルだが、悪魔のしるし(ないしは危口)という固有名と無名の参加者たち、という非対称な関係は解消できていない。 引用の最後で民芸運動について触れられているのは示唆的だ。自分は以前に「観光地は土地の演技だ」と発言し、それ以後この言葉について考えてきたのだが、現在議論対象として再度注目を集めつつある「ツーリズム」にいち早く警鐘を鳴らしたJ・ラスキンは、同時に後の民芸運動に繋がる「アーツ・アンド・クラフツ」の提唱者でもあったからだ。 再び引用を続ける。 __________________________________________________ 岡崎__いままで話してきた19世紀的な受苦性のモデルが、あえて社会のなかの空虚な一点……こうしたデクノボー的な自己完結した生、外部への表現を閉ざしたブラックボックスのようなモデル……として実体化され仮設されることによって、芸術運動が組織されていくようなことがあったのではないか、ということを考えるんですね。特に民芸運動や宮沢賢治だけでなく、芸術論のなかにもその手のものがよく出てくる。たとえばピカソにとってのルソー、黒人彫刻、アルトーにとってのバリ島。けれどそれは(注釈)架空の一点として要請された存在だけだったのではないか(中略)つまり一種ユートピア的なモデルとしてそれが措定されている。 … Continue reading

March 16, 2013 · Leave a comment

【3/19】報告会やります【武蔵小山】

搬入プロジェクト#11 鳥取計画 【報告会】 開催のお知らせ というわけで何とか上演を終え横浜(あるいは東京)に戻ってきた我々ですが、スケジュールの都合で今回参加できなかったメンバーから「報告会をやれ」と言われたのでやります。と言っても嫌々じゃないですよ。ノリノリでやりますよ。言いたいこと聞きたいことたくさんあります。 (追記) ゲストとしてダンサー・振付家である捩子ぴじんさんにお越しいただくことになりました。捩子さんには、別府市での滞在制作のことや、先頃参加された手塚夏子さんの作品「私的解剖実験-6 〜虚像からの旅立ち〜」のことなどをお話いただく予定です。 【とき】 2013年 3月19日(火) 開場 19:00 開始 19:30~ 【ところ】 STIDIO4 (東急目黒線武蔵小山駅より徒歩7分。東京都品川区小山4-7-15 石神ビル2F 地図) 【参加費】 ¥1,000 (1ドリンク付き・予約不要) 【内容】 ・鳥取での上演の報告 参加者によるトーク、写真や動画での紹介 ・ディスカッション 地方におけるアートイベント、アートツーリズム、文化・観光行政、まちおこし等について 【ゲスト】 捩子ぴじん/ねじぴじん__ダンサー、振付家。 秋田県出身。2000年~2004年まで舞踏カンパニー・大駱駝艦に所属し、麿赤兒に師事。退団後にダンサー・振付家として活動を始め、体に対する微視的なアプローチをしたソロや、体を物質的に扱った振付作品を発表する。2011年横浜ダンスコレクションEXにて「syzygy」が審査員賞を受賞。フェスティバル/トーキョーにて「モチベーション代行」がF/Tアワードを受賞。2012年大分県別府市にて滞在制作。 公式サイト 【参加者】 … Continue reading

March 5, 2013 · Leave a comment

【展示】CARNIVAL

搬入プロジェクト#11 鳥取計画 展示のお知らせ 当プロジェクトは先月2/24に無事搬入上演を終えました。 お世話になった皆さまに改めて感謝いたします。どうもありがとうございました。 会場である旧横田医院では現在、[CARNIVAL]と銘打たれた展覧会が開催されており、 美術家フジタマさんの作品とともに、われわれ悪魔のしるしの展示もご覧いただけます。 展示内容は……搬入された物体、上演の様子をおさめた記録映像、 そして計画の痕跡である模型やドローイングなど。 お近くまでいらした際は是非お立ち寄り下さい。 詳細はこちら http://hospitale-project.jimdo.com/exhibition/

March 5, 2013 · Leave a comment

告知

搬入プロジェクト#11 鳥取計画『蛇籠め』 【日時】 2013年2月24日(日)14:00〜(約2時間予定) 【会場】 鳥取市栄町403 旧横田医院 【USTREAM中継】 http://www.ustream.tv/channel/搬入プロジェクト-鳥取計画 【コンセプト】 ツーリズム、オリエンタリズム、地域活性化、まちおこし、アートフェス、公的資金注入…などなどについて思い巡らせモヤモヤする我が脳漿を爆破するために行うパフォーマンス。浮世の理から見て「ムリ・ムダ・ムラ」でしかないはずの芸術に何故だかやたらと「意義」の求められる昨今の風潮を散々コケにするため思いついた方法が「偽祭」。 針ほどしかない特徴を棒ほどに喧伝し観光客を呼びこまんとする世知辛い戦略。土地があって人が生きてりゃどこだって歴史はあるし、それぞれの伝統はかけがえのないもの。だからってそれを無理に飾り立てて商品化し観光客呼び込んでどうすんの。いやちょっと待て、どうせ訴求力不足な特徴=商品しかないんだったら、在りもしない伝統やお祭りでっち上げて愉しんだほうがいいんじゃないか。 それから、地方自治体の興すフェスのケチ臭さ。予算のことじゃないよ。とにかく「ゆかり」重視。県ゆかりの作家、町ゆかりの伝統しか興味ない。そんなにゆかり好きならフリカケでも喰ってろっての。「ゆかり」は三島食品株式会社の登録商標です。 そんなに縁だの伝統だの好きなら捏造してやんよ。都会っ子のツーリズムを刺激するようなのをよ。藁で身を包んだ異類異形が巨大な蛇を運び入れる12年に一度のお祭だ(嘘)。式年遷宮ほどじゃないがソコソコは面白いよ(それはホント)。まあ暇だったら遊びに来なよ。

February 23, 2013 · Leave a comment

2月20日(水)作業三日目

朝イチより藁編み作業を進める。といっても自分は指示を出すだけで、実際に手を動かしているのは学生スタッフの皆さん。初日から参加してくれているURKWさんとMTさんが中心となり、蓑笠モドキを次々と完成させていく。しかもひとつ作るごとにグイグイと完成度が増しており、ミトコンドリア並みの学習能力と言わざるを得ない。 午後からは一旦作業の手を休め、近くにある博物館に行くことにする。もちろん目的は藁の編み方を知ること。職員のMURさんISDさんの協力により、具体的なテクニックを知ることが出来た…が、あまりにもハイレベルすぎるため今回の上演には間に合わないと判断。情けない話ではあるが、ヘンに無理して自爆してもしょうがないし、遅れてきた者、紛い物でしかない者としての分際を弁える必要がある。今回のコンセプトは「偽祭」だが、言い換えれば、偽祭はあくまでも偽祭でありホンモノの祭りになってはイケナイのだ。この間接性の距離感をキチンと測り判断を下すのが、主要な作業をスタッフに丸投げしその脇でちんたらタバコを吹かしている自分の役割だと勝手に自認している。   夕刻6時過ぎ、昨日NHK鳥取支局にて収録した番組の放送を視るため、いったん宿に戻る。半過ぎにそのコーナーは始まった。 何が起こっているのでしょうか。自分でもよくわかりません。苦笑いのうちに視聴を終え、夜はこの日から本棚作りワークショップのため鳥取に来ている建築家河田将吾さんとともに飯を食う。これまた愉しいひとときでした。帰宅後、撮影担当荒木さんとともに記録映像のための打ち合わせ。午前3時頃就寝。 河田さんのお仕事は→コチラ  

February 21, 2013 · Leave a comment

2月19日(火)作業二日目

昨年初頭「桜の園」上演のため作成された危口の分身(ゾンビフィケイティッド・キグチ)は、約一年の時を経てTPAM参加企画 Rules & Regs にて再登場し… その後[中身]を失いつつも[器]である草臥れたパーカー(もう10年以上着てる)こそ本体だったと気づくに至り、新たな内実=藁を得て遠く離れた鳥取の地に蘇るのだった。だからいままさにこのパーカーを着ながらブログを書いてる俺にしても代替可能な[中身]でしかない。   ひとつ気に入ったものを見つけたらずうっとそれを使い続ける、身につけ続けるタチで、なんでこんなことになったのか分からないが、例えば「ゲームセンターあらし」にしろ「両津勘吉」にしろ憧れの存在は常に同じ服装だったから自分もまたそういうモノになりたいのかもしれない。或いは、壊れるまで使い続けてようやく充たされるタイプの所有欲がトグロを巻いているとか。 というわけで今日は初めて使うマテリアル、すなわち藁と戯れてみた一日でした。作業終了後はNHK鳥取支局にて収録。今回の計画のみならず、搬入プロジェクトぜんたいについて有ること無いことああだこうだ喋ってみました。放送は明日2/20 18時過ぎからNHK鳥取ローカル枠で7分間ほど流れます。どんなことになっているのやら。      

February 19, 2013 · Leave a comment